こんにちは。日本コワーキング協会の鈴木です。
コワーキングスペースをご利用になっているベンチャー企業には、ITエンジニアの方が多くいらっしゃいます。
そうした方たちは、アイデアとパソコンさえあれば一気に上場まで突き進んでしまう可能性を秘めています。
その可能性の一分野として「IoT」は目が離せません。
今回の連載では、この「IoT」について考えてみたいと思います。
そもそもIoTとは?
このサイトをご覧になるような方には釈迦に説法かもしれませんが、一応IoTとは?ということから入ってみます。
言葉としては最近よく聞くようになりましたが、概念自体はとっくの昔からありますね。IT系の用語って、概念よりも後にできて一気に広まっていくという傾向がよくあります。ビッグデータなんかもそうで、もともとBI(Business Intellegence )がありましたし、クラウドしてもその前はSaaSといい、さらにその前はASPと言っていました。言葉だけ新しいのですが、概念はあるのですね。
さて、そんなIoTですがSAS Instituteの調査によると、「インターネットにつながるデバイスの数は2020年までに260億台近くに上り、世界経済への付加価値は1兆9000億ドルに、年間売上高は9兆ドル近くに達すると推測されてい」ます。(出典:日経ビッグデータ2015.5.18「IoTが新たなビジネスチャンスを創出」)
2020年の人口予想はUSCBの2008年の発表によると約76億人です。260億台というと、単純に一人3〜4台の端末が、インターネットにつながっているのです。もちろん赤ちゃんや超高齢者を除く必要があるでしょうから、実際にはもっと多いでしょう。さらに日本のような先進国に関してはもっと多い可能性もあります。例えば、スマホ、タブレット、時計、車といったすでにインターネットにつながっているものはもとより、冷蔵庫やエアコンといった白物家電もどんどんインターネット化していっています。そうすると、一人当たり十台程度になっていても不思議ではなさそうですね。
こうしてみてみると、IoTというのは昔からあるものをわざわざ響きのいいBuzz word としてIoTと言っているだけで、実際には何でもないような気がしてしまいます。
いったいなぜ、IoTは注目を集めているのでしょうか?
IoTでいったい何が変わる?
IoTで私たちの生活はどのように変わるかを考えるには、具体的にIoTに関わる商品を考えてみると良いでしょう。例えばコワーキングスペースでもよく使われているスマートキーというものがあります。それは、既存のドアの内側に特別な機材をつけて、スマホで開閉が出来るようになるものです。具体的にはAkerunやQrioというものがあります。最近流行っているAirbnbなんかとは非常に親和性がありますね。またプランターでは、水やりのタイミングをセンサーで伝えてくれるものもあります。まさにスマートプランターとでも言うべきでしょう。あるいはNike Runなんかもそうです。ランニングの履歴をGPSで記録してくれます。
こうして見てみると既に私たちの生活にIoTは深く関わっていることがわかります。人によってはもうなくてはならないものかもしれませんね。IoTの活用によって私たちの生活は格段に便利になっているということができるでしょう。
今後は例えば、自動で開閉するカーテンとは、汚れたらすぐに掃除をしてくれる自動掃除機とか、太陽の位置に合わせて自動で調整してくれる物干しハンガーとか。人間のやることがどんどん減っていきますね。もちろんこうした作業的な時間は減ることに越したことはありませんが、これによって生み出された時間を有効に使えるようにしたいものです。つまり可処分時間が増えるわけです。
そこにはたくさんのビジネスチャンスが埋まっています。IoT商品そのものに着目するのも良いですし、それによるライフスタイルの変化に着目するのも良いでしょう。
この連載では、IoTをめぐるビジネス環境について、考察していきたいと思います。
ではまた次回。
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